5.無排卵月経
不妊症
「月経は毎月来ているから、妊娠できる」と思っている人は少なくないようですが、中には「無排卵月経」といって、排卵がないのに月経のような出血だけが起こっていることもあります。
この場合、基礎体温が低温期と高温期の二相性に分かれず、平坦なラインを描きますので、普段から基礎体温をつけている人なら、すぐに気がつくはずです。
ただし、まれに排卵せずに成長した卵胞が黄体化する場合があり(未破裂卵胞症候群:LUF)、この場合は二相生となりますので、場合によっては婦人科で排卵のチェックを受ける必要があります。
無排卵月経の場合、排卵のある月とそうでない月とがあります。
1回だけの無排卵なら、そう心配はありません。
また、40代くらいになると、無排卵になる月も増えてきますが、3ヶ月に一回でも排卵が起こっているのであれば、そのリズムにタイミングを合わせる方がよい場合もあります。
無排卵月経の原因は、
1.卵胞が育っていない
2.主席卵胞がない
3.卵胞は育っているのに排卵しない(卵胞膜が厚い、排卵しないまま黄体化、など)
といったことが考えられます。
中医学的な対処法としては、1や2の場合には、卵胞を順調に育てるために、周期療法の卵胞発育期の薬をメインにして、3の場合には、血を巡らせる活血化おという対処法を中心にして、周期療法の処方を組み立てていきます。
また、卵胞の膜が硬い場合は、ビタミンCの多めの服用も有効といわれています。
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