サルコペニア肥満
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アラフォー世代は要注意! サルコペニア肥満の予防法
最近アラフォー世代に増え始めているという、サルコペニア肥満。サルコペニア肥満とは、加齢によって筋肉が衰えたところに脂肪が蓄積する肥満のことです。筋肉が衰えた部分は、脂肪が燃焼しにくいですから、その部分に脂肪が付きやすいのです。
サルコペニア肥満は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病になりやすい肥満、ということで、注意しなければならない肥満です。
現在増えているのは、中・高齢者ということですが、筋肉の老化による減少は、25歳くらいから始まると言われています。サルコペニア肥満にならないようにするための、対策を紹介しましょう。
サルコペニア肥満はメタボより怖い?
サルコペニア肥満はメタボよりも怖いと言われています。サルコペニアの意味は加齢性筋肉減弱症です。そのサルコペニアと肥満、この2つを持つ状態がサルコペニア肥満なのですから、その分病気になるリスクも、メタボより高くなるのは当然です。
サルコペニア肥満になると、日常生活において歩行が困難になったり、高齢になった時に、寝たきりになる恐れがあると言われています。
サルコペニア肥満の原因は?
サルコペニア肥満の原因としては、食事制限のだけのダイエットや運動不足です。食事制限をすると、筋肉は減少していきますね。筋肉が減少すれば、脂肪が燃焼される場所が減りますから、脂肪だけが残ることになります。筋肉量が減った体は、脂肪を燃焼しにくい体にするので、サルコペニア肥満になりやすい体になってしまいます。
筋肉量を増やす方法
サルコペニア肥満対策の一つは筋肉量を増やすことです。筋肉量を増やす方法としては、筋肉トレーニングをすることですよね。筋トレといっても、マッチョな体の男性のような筋トレをする必要はありません。加齢とともに衰えやすい筋肉を、無理のない負荷で、定期的に行うことです。定期的にというのは、通常、2日あけて行うのが、筋肉のためにはいいようです。毎日筋トレを行う必要はありませんが、2日以上あけてしまうと、せっかくのトレーニングの成果が消えてしまうのです。
特におススメはスクワットです。筋トレに慣れていない人は、鍛えやすい筋肉から鍛えていくといいです。特に大きい筋肉である太もも、背中、胸などは、比較的鍛えやすいです。そこでおススメなのが、スクワットです。スクワットは、全身の筋肉を使うトレーニングと言われています。きちんとできるようになれば、プロポーションの改善にもなります。
筋トレと同時に、有酸素運動をすることで、肥満を解消しましょう。筋トレをスムーズに行うためにも、有酸素運動で体を動かして、柔軟性を高めることが大事です。有酸素運動はストレス解消にもなるので、ストレスによる食べ過ぎも防ぐことができます。ただし、有酸素運動ばかりしていると、筋肉が減ってしまうことがあるので、適度に行うようにしましょう。目安は週に3日程度です。
食事療法としては筋肉の元となるタンパク質を摂ることが必要です。ロイシン、バリン、フェニルアラン、トリプトファン、イソロイシン、ヒスチジン、リジン、スレオニン、メチオニン、といった必須アミノ酸がバランスよく含まれた、良質のタンパク質を摂ることが大事です。
卵や牛乳、納豆、大豆、豆腐、サケ、イワシ、カツオ、シジミ、牛サーロイン、豚ロース、鶏胸肉、などを積極的に食べるようにしましょう。
同時に炭水化物の摂りすぎに注意してください。炭水化物は身体を維持するために必要なものですが、摂りすぎは肥満の元です。ただし、きちんと摂取しないと、疲れやすくなったり、体を動かすことができなくなってしまうので、必要な量は摂るようにしましょう。
また、体のあらゆる代謝に係わる、酵素の働きを促すビタミンを摂ることも大切です。ビタミンが不足すると、疲れやすくなったり、脂肪が増えてしまう原因になります。また、ビタミンは筋肉を作るタンパク質の働きを助けるものでもあるのです。
サルコペニア肥満に有効な漢方薬としては防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)があります。防已黄耆湯は一般に基礎代謝が低く、水太りタイプの肥満症に有効です。そしてヨーロッパのハーブである「グリーンオーツ」は男性ホルモンを増やす働きがあって、脂肪細胞を燃焼させて筋肉化を進めるので、漢方薬と併用することで更に効果が良くなると考えられます。