妙泉堂薬局

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夜8時以降に食事をする方に

夜8時以降に食事をする方に

その他の病気と漢方薬

漢方医学には長い歳月にわたり発展を続け、現在頻用される処方には約千年~二千年前から活用されているものが数多くあります。
一方、現代を生きる私たちは、居住環境、生活圏の広さ、医療技術など、昔の人とは大きく異なるライフスタイルで活動しており、食生活も然りです。
例えば、「夕食は何時ごろに召し上がりますか?」と問えば、「8時か9時頃」あるいは「寝る前に」と答える方が少なくありません。通勤や残業に時間を費やす社会人、塾や習い事で帰宅が遅い子供たちはその例です。また、遅い時間に夕食を摂るため、胃腸に負担の少ない一汁三菜で腹八分目を心がけている方はどの程度いらっしゃるでしょうか?近年は共働きが一般的となっています。「時間がないから、疲れているから」と、簡単なカレーや丼物、揚げ物中心のお惣菜などを活用しているご家庭も少数派ではないと考えられます。
このように、消化吸収に負担のかかる夕食を、遅い時間に摂取すると、からだは疲れの抜けない疲労状態が続いてしまいます。なぜでしょうか?
午後10時~午前2時は、からだの修復や成長に関係する各種ホルモンが多く分泌される時間帯とされています。人のからだがリフレッシュするためには、この時間帯に深い睡眠(ノンレム睡眠)の状態にあり、次に続くレム睡眠までに食べたものを消化吸収し、肝臓に修復材料として備蓄しておくことが必要です。しかし、遅い時間に夕食を摂り、胃腸が活発に活動(食べたものが消化吸収されるには、およそ5~6時間が必要です)している状態で就寝する現代人は、このリフレッシュの工程のための準備が整っていません。そのために「眠りが浅い」「寝ても疲れが取れない」といった慢性的な疲労状態に陥り、こころとからだに様々な不調を生じることとなります。
このような現代人に、消化を促進し、お腹をサポートする『消導薬』が積極的に活用されています。遅い時間に夕食を食べた後、『消導』の働きを得ることで消化管が働いている時間は短くなり、からだの修復に利用可能な材料を増やす手助けができると考えられています。いわば「タイパ」の良い消化です。
この『消導』活用により、「よく眠れるようになった」「朝起きた後、体が軽くなった」といった意見が多く聞かれるようになりました。
「夜8時以降に食事をするすべての現代人」に『消導』のちからをご活用ください。

代表的な『消導薬・漢方薬』
晶三仙 加味平胃散

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