仕事のストレス プチうつ・五月病対処法
メンタル疾患と漢方薬
新しい環境でつい頑張り過ぎてしまい心身共にお疲れの方、多いのでは?
オフィスではこの時期、五月病を代表とするプチ鬱という存在が見過ごせません。
五月病に代表される「プチ鬱」についてご説明します。
新年度を迎え、期待や不安を感じながらも新たな環境でつい頑張りすぎてしまった人も多いのではないでしょうか。
春のこの時期、多くの人が経験するといわれる「五月病・プチうつ」の存在も見過ごせません。
自分自身の問題にとどまらず、職場の雰囲気にも大きく影響する「五月病」に代表される春の「プチ鬱」について考えていきます。
ゴールデンウィーク明けが要注意 五月病
体調が発するサインを見逃さないために、こんなチェックをしてみましょう。
■こんな症状ない?
□ 眠りが浅い
□ 起きた時に嫌な気分になる
□ 朝の支度が面倒だ
□ 仕事に対するやる気が出てこない
□ 集中力がなく仕事が続かない
□ 決断力が落ちた
□ イライラして仕事に集中できない
□ これから先やっていく自信がない
□ 人に会いたくない
□ 涙ぐむことがある
□ 夕方になると気楽だ
□ 頭が痛くてからだが重だるい
こんな症状が一つでも当てはまれば、もしかすると「五月病」のサインかもしれません。悩みが深刻な場合には、個人で判断せず精神科や心療内科の専門医に相談することをおすすめします。
■五月病って何?
新年度、新しい環境でつい頑張りすぎてしまったことから起きる体調不良や疲れ、気力の低下はゴールデンウィーク明け頃から訴える人が増えるそうです。緊張を強いられていた気持ちが連休で一気に緩み、それがストレスとなって心身に変調をきたすからです。そのことから「五月病」という名称が付けられています。
■六月病、九月病も!?
新入社員の場合には、新人研修も終わり配属先が決まる6月頃に起きる「六月病」、人事異動や配置転換の多い9月も同様の症状を訴える人が多いそうです。五月病のみならず、六月病や九月病という言葉まで生まれてしまいそうです。
心身が健康であって、はじめて良い仕事ができます。健康管理も仕事の一部と捉えましょう。心や体の悲鳴を無視して頑張り過ぎても、その結果仕事のクオリティがさほど高くないというのでは目も当てられません。
中医学ではプチうつは大きく4つのタイプに分けて治療します。
①肝気鬱結(かんきうっけつ)タイプ
【症状】憂うつ・情緒不安定・ため息、脇腹のつかえた感じ・脹ったような不快感・痛み、食欲不振・お腹が張る・おならが多い、口が渇く・苦い、生理不順、生理痛、偏頭痛
【漢方薬】加味逍遥散、四逆散
②気滞痰鬱(きたいたんうつ)タイプ
【症状】胸が重苦しくつかえた感じ、痰が多い、のどの異物感・閉塞感、吐き気、めまい
【処方】半夏厚朴湯、柴朴湯、温胆湯
③心脾両虚(しんひりょうきょ)タイプ
【症状】動悸、不安感、不眠、夢が多く眠りが浅い、物忘れ、疲労感、食欲不振、下痢
【処方】帰脾湯、甘麦大棗湯、桂枝加竜骨牡蠣湯
④陰虚火旺(いんきょかおう)タイプ
【症状】めまい・耳鳴り、ほてり・のぼせ・寝汗、動悸、不安感、腰痛、生理不順
【処方】天王補心丹、黄連阿膠湯、六味丸合加味逍遥散
【食養生】三つ葉、春菊などの香りの良い野菜、柑橘類、ミント、ラベンダー、カモミールなど イライラに苦ウリ くよくよに金針菜