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ひざの痛み(変形性膝関節症)

ひざの痛み(変形性膝関節症)

痛みの漢方薬

ひざの痛み(変形性膝関節症)

「膝が痛い」といっても、「曲げると膝が痛い」「しゃがむと膝が痛い」「体重をかけると膝が痛い」と人によって痛みの出方は様々です。
膝の痛みの原因を知って、しっかりと対策をする必要があります。

関節痛は、高齢になると、ほとんどの方が持っているといわれています。
その関節痛の多くが、関節軟骨の磨耗が原因の、変形性膝関節症です。

通常、軟骨は、柔軟性と弾力性、なめらかさを持っており、関節のスムーズな動きを支えています。
しかし、老化や過激な運動などで、軟骨の消耗が進むと、骨同士が直接こすれあい、強い痛みを感じます。
つまり、変形性膝関節症とは、膝関節のクッションである軟骨のすり減りなどが原因となって、関節が変形したり、膝関節に炎症が起きたりすることで痛みが生じる病気です。

変形性膝関節症(関節痛や膝痛)に当てはまる方は、正座のしにくい方や階段の上り下りがつらい方、立ち仕事の多い方に多いです。
また、脚の変形がひどい人になると、ガリガリと擦れたような音がするようになります。
さらに骨の変形がひどくなると、外へ出ることなど社会的活動が出来なくなり、見た目にも変形が目立つようになります。

変形性膝関節症の直接の原因はまだ明確になっていませんが、患者の特徴から軟骨の磨耗は、1.老化、2.肥満、3.脚の変形・ゆがみ(O脚など)が主な原因で起きていると考えられます。
また、同じ動作を繰り返す職業や趣味、スポーツを長年続けている人にも関節痛の方が多いようです。

[1]老化による変形性膝関節症
高齢者の特に女性に多い。長年の運動や老化によって関節がすりへったといえます。特に女性に多いのは、高齢者の女性は関節を支える筋肉が弱いため、関節が変形に至りやすいことが原因の一つ。また、男性に比べ関節の面積が小さいために、面積あたりの関節にかかる負担が大きいことが原因だと考えられます。

[2]肥満による変形性膝関節症
体重の増加は膝に大きな負担となります。膝に負荷がかかることにより、変形性膝関節症が起きます。

[3]脚の変形・ゆがみ(O脚)による変形性膝関節症
脚の変形によって、関節の内側に負担が集中するため、関節軟骨の磨耗が起こりやすくなり、変形性膝関節症が起きます。

現在、整形外科の医療現場で行なわれている変形性膝関節症の治療法には、鎮痛剤、抗炎症剤などの内服薬や外用薬、ステロイド剤やヒアルロン酸などの関節内注射、過剰な関節液を抜く関節穿刺(かんせつせんし)、患部の切除や人工関節置換などの外科手術、温熱療法や運動療法などいろいろあります。

一般には、副作用のある抗炎症、鎮痛剤は、最小限にとどめ、運動療法などを勧めている医師が多いようです。

関節痛・変形性膝関節症になる前の予防としては、変形性膝関節症は、そのままにしておくと、悪化して、元に戻せなくなるので、年齢が55歳以上、またはそれに近づいている方で女性の方や標準より体重が重い方、姿勢が悪い方、O脚など足の変形が気になる方、同じ動作を繰り返す職業や趣味、スポーツを続けている方は、早めに対応することをおすすめします。

・関節まわりの筋肉を鍛える
関節、特に膝まわりの関節の筋肉を鍛えることで膝への負担を軽くし、膝痛を予防しましょう。ストレッチを習慣にすることも良い方法です。

・肥満を解消する
体重が増加すると、膝関節への負担も大きくなり、膝の痛みをそれだけつらくなります。肥満を解消するためにも、バランスの良い食事を摂り、栄養が足りない場合は、健康補助食品などを利用し、変形性膝関節症を予防しましょう。

膝関節痛の漢方治療としては、痛みを次の4タイプに分けて治療します。
寒湿タイプ(症状の特徴:寒さや冷房で痛みが強くなる、手や足が冷えやすい、温めるとラクになる )→桂枝加苓朮附湯(けいしかりょうじゅつぶとう:水分代謝を良くして、からだを温め、痛みを鎮めます)

寒湿困脾タイプ(症状の特徴:寒冷の影響で痛みが増す、生ものや冷たいもののとり過ぎで胃腸が弱い、冷え症である)→五積散(ごしゃくさん:からだを温めて、痛みをやわらげたり、胃腸機能の改善などにはたらきます)

血虚風湿タイプ(症状の特徴:1年中寒暖にかかわらず痛む、雨の日や天気が悪くなると痛みが増す、ひざに水がたまりやすい、夜になると痛みが強くなる、皮膚がカサカサで顔色が悪い、過量の飲酒習慣)→疎経活血湯(そけいかっけつとう:体内の水分代謝を整えながら、筋肉や関節に栄養を与えるはたらきをします)

風寒湿タイプ(症状の特徴:重だるい痛みが滞っている、じめじめした日、寒い日に痛みが増す、むくみや浮腫、しびれなどがある)→よく苡仁湯(よくいにんとう:むくみや浮腫などの余分な水分を体外に出して、痛みを緩和します)

痛みが強い場合は鎮痛作用のある芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)や松康泉(しょうこうせん)、田七人参(でんしちにんじん)、食用蟻配合のイーパオなどを配合します。

また、これら漢方薬と温灸を併用することで、即効性も期待できます。

関節をケアする栄養素
関節の軟骨をケアする栄養素としては、コラーゲン、コンドロイチン、ヒアルロン酸などがあります。グルコサミンも軟骨成分前駆物質であるプロテオグリカンを作りますので、コンドロイチンと一緒に摂取すると効果的でしょう。グルコサミンは年齢とともに、体内での生産量が減少します。ヨーロッパなどでは、変形性関節症の治療薬として、グルコサミンを使用しています。
コラーゲン
手羽先・ふかひれ・鶏がら・牛すじ などに含まれています。
ヒアルロン酸
海藻・鶏のとさか・豚足 などがあります。
コンドロイチン
やまいも・昆布・もずく・納豆 などに含まれています。
グルコサミン
甲殻類・エビ・カニの甲羅 などに含まれています。

なかなか良くならない膝関節痛も、体質と病状に合わせた漢方薬で本当に楽になります。また温灸法も指導させていただきます。膝関節痛でお悩みの方、しっかりとした体質チェックと選薬の出来る当店にご相談ください。

 

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