妙泉堂薬局

  • 要予約
  • ご来店の際はご予約をお願いします。

058-274-6063

営業時間 9:00~19:30
定休日 毎週月曜日・火曜日

お問合せはこちら

胃酸過多症

胃酸過多症

その他の病気と漢方薬

胃酸過多症と漢方薬

食べたものの消化が行われるときには胃酸が分泌されます。この胃酸が通常より過剰に分泌されてしまう病気のことを、胃酸過多症といいます。
胃酸は健康の人の場合、何か消化すべき食べ物がなければ分泌されません。しかしながら、胃酸過多症を引き起こした人の場合には、胃の中に食べ物があるかどうかに関係なく胃酸の分泌が行われるようになるのです。したがって、空腹時にも胃酸が過剰に分泌されることとなり、不快な症状を引き起こします。
原因としては、香辛料、カフェイン、アルコールなど刺激物の過剰摂取、ストレスによる自律神経の乱れ、ガストリンの分泌過剰が挙げられます。これらのうち多くの人が疑問を持つのはガストリンに関してでしょう。ガストリンは胃酸の分泌を促進するホルモンのことをいいますが、ピロリ菌などが原因でガストリンが過度に分泌され、胃酸も余計に分泌するようになるのです。そのほか、病気によっても胃酸過多は起こるとされており、該当する病気は多数あります。具体的な病名ですが、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、ゾリンジャー・エリソン症候群、胃幽門前庭部空置症候群(いゆうもんぜんていぶくうちしょうこうぐん)、副甲状腺機能亢進症などを挙げることができます。
胃酸過多症を引き起こした場合、代表的な症状としては胃の痛み、胃もたれ、胸やけが挙げられます。それから、げっぷが頻発するようになったり、胃酸の臭いが口から放出されることにより、口臭がひどくなることもあります。また、臭いだけならまだしも胃酸が上がってくることにより、吐き気の症状に悩まされる人もいます。なお、胃酸過多が悪化することにより、ほかの胃の病気である胃炎を発症するリスクが増大します。
胃酸過多症の治療方法として、一般的にはまず最初に胃酸の分泌機能や胃液の酸度を調べるための検査を受けることになります。胃液の酸度が強い酸性を示している場合、胃酸の分泌機能が上昇している場合には、検査の結果で胃酸過多症と診断が下される形になるでしょう。なお、一般的な検査方法ではないものの、内視鏡検査により胃液の酸度を調べる方法が選択されることもあります。そして胃酸過多症を治すためには、胃酸分泌抑制薬を使用することになります。
治療のためには食事内容の見直しも必要となり、香辛料、コーヒー、アルコールなど胃酸の分泌を促進する食品の摂取をしないことが大切です。また、胃酸の分泌が促される食品を避けるのと同時に、胃酸分泌を抑制するカルシウム、マグネシウム、アラキドン酸、ビタミンUなどの栄養を積極的に摂りたいところです。それから、生活習慣の見直しを行い、胃酸過多症の一因でもある自律神経の乱れをなくするため、日常生活で上手くストレスを発散する方法を見つけたほうが良いでしょう。
そのほか、一時的な症状として胃酸過多が起こっている場合、我慢していれば症状がおさまると放置する人がいますが、これは良くありません。慢性化すると胃酸過多症になりますので、早めに適切な対処をしなくてはいけません。

胃酸過多の漢方薬

胃酸過多が原因の慢性胃炎は、西洋医学では根本的な治療法がなく対症療法になってしまいます。東洋医学では様々な症状に広く効果のある漢方薬を用いるため、実は慢性胃炎は漢方が得意とする分野の一つとなります。
漢方ではもともと胃腸虚弱体質で、消化吸収力が低下した病態を脾胃の気虚(脾虚)といいます。脾胃とは胃腸または消化器系全般の機能のことで、気虚とは気すなわちエネルギーの不足を意味します。漢方薬は体質や症状によって処方されるものが異なります。脾虚に対する処方の中でも有名な香砂六君子湯(こうしゃりっくんしとう)は、体力のない人で、食欲不振、胃のもたれ、胃内停水などの症状に対し用いられます。
冷え症で腹痛や下痢を起こしやすい脾虚(脾胃虚寒)の人もいますが、この場合は、お腹を暖めて治す処方が用いられ、安中散(あんちゅうさん)や人参湯(にんじんとう)が用いられます。脾虚で頭が重いとかめまいなどを訴える人には、半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)が適応します。これらは体力が低下した人の場合に用いられます。
体力のある人には黄連湯(おうれんとう)や半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)などが用いられます。
精神的ストレスが原因で発症したものには柴胡(さいこ)が含まれた処方がよく用いられ、体力のない人には柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)、ある人には四逆散(しぎゃくさん)や柴胡疎肝散(さいこそかんさん)などが適します。また、脾虚の人で手足の倦怠感が著しい人には補中益気湯(ほちゅうえっきとう)が有効です。
漢方療法には、胃酸過多による慢性胃炎という局所の病気の症状を治すだけではなく、弱った胃腸を丈夫にして、消化器系統の働きを正常にし、病んだ人の身体全体を治していくという、独特の優れた治療効果があります。

ページの先頭へ